【世界で流行!】「ヴィーガンとは?」ベジタリアンとの違いも解説
最近になって、気候変動の問題への注目がかなり高まってきていると感じています。
「SDGs」という言葉をあちこちで見つけられることができますし、あらゆる分野においても「脱炭素ビジネス」への動きが進み始めています。
その中で注目すべきものは私たち一人ひとりにとって番身近であろう「食」だと思います。
環境問題への高まりとともにベジミートなどが注目を集め、ヴィーガンへの関心も高まっています。
この記事では今知っておきたい「ヴィーガンとは何か?」について解説していきます。
ヴィーガンとは?
ヴィーガンは日本語では「完全菜食主義者」と表されます。
菜食主義、つまり植物性の食品しか口にしないという主義を持った人たち、その食生活を実践する人たちのことをヴィーガンといいます。
ヴィーガンの人たちはお肉はもちろんのこと、魚に卵、牛乳やチーズなどの乳製品、これら一切の動物性の食品を口にしません。ハチミツやゼラチンも除かれています。
ベジタリアンとは?
同じ意味を持った言葉で「ベジタリアン」というものがありますね。
「ベジタリアン」は菜食主義の人たちを広く指すもので、
ベジタリアンの中にはお肉は口にしないけれども魚や乳製品は食べる、
またはお肉も魚も食べないけれども乳製品は食べるという人たちもいます。
このようにベジタリアンは、ヴィーガンが完全菜食主義で動物性由来の食品を一切口にしないのに対して、菜食をしている人たち全般を指している言葉だともいえます。もちろんヴィーガンもベジタリアンの中に含まれます。
この「ベジタリアン」はそれぞれ食べるものによって分類することができます。
ベジタリアンの色々
- ラクトベジタリアン
ラクトベジタリアンはベジタリアンの中でお肉と魚、そして卵を食べないとしている人たちであり、乳製品は口にすることがあります。
- ラクトオボベジタリアン
ラクトオボベジタリアンの人たちはお肉と魚を口にしません。卵や乳製品などその他の動物性の食品は食べることがあります。
- ペスコベジタリアン
ペスコベジタリアンはお肉を食べない人たちです。魚をはじめとして卵、乳製品などお肉以外の動物性の食品はその対象ではありません。
- ポーヨーベジタリアン
ポーヨーベジタリアンはお肉のなかで鶏肉のみ食べ、魚や卵、乳製品も口にする人たちです。
フレキシタリアンとは?
このようにベジタリアンの中でも何を食べるか食べないかは人によって様々に違いがあります。
一般的にベジタリアンで多いのは、卵と乳製品を口にする「ラクトオボベジタリアン」です。
この「ラクトオボベジタリアン」はアメリカをはじめ欧米で広まっています。
また、基本はベジタリアンで菜食をしているけれども、場合によってはお肉も食べるといった柔軟な考えを持っているベジタリアンの人たちも増えています。
この考えを持っている人たちは「フレキシタリアン」などと呼ばれています。
ヴィーガンになる理由
ここからはヴィーガンになる人たちが「どのような理由でヴィーガンになることが多いのか」についてお話していきます。
ヴィーガンもしくはベジタリアンになる代表的な理由をいくつか挙げてみました。
- 宗教
- 健康
- 動物愛護
- 環境問題
宗教
宗教上による理由もあります。
例えば、イスラム教では豚は「不浄の動物」とされていて、豚肉を食べることが通常タブーとされています。
またインドに多いヒンドゥー教では、牛が神聖なものと見なされていて牛肉を食べません。
仏教においても、精進料理などとしても知られているようにもともと生き物の殺生が禁じられているため、お肉を食べないという信者も存在しています。
宗教、またはその宗派によって制限は本当に様々ありますが、これらの例のように宗教が理由となってベジタリアンになる人たちがいます。
健康
健康面を考えてヴィーガンになるという人たちもいます。
動物性の食品は身体に良くないとの考えを持っている人の他に動物性の食品が身体に合わないという人たちもいます。
世界保健機関(WHO)の研究機関である国際がん研究機構は2015年にレポートを発表して世界を騒がせました。
加工肉は人を対して発がん性があるとする「グループ1」、牛肉や豚肉、羊の肉などの赤身の肉を人に対しておそらく発がん性があるとする「グループ2」にそれぞれ分類されました。
このようなデータを参考にしながら、動物性の食品を口にしないことでガンのリスクを減らしたり、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾患のリスクを減らすことにつながるという考えを持ってヴィーガンの食生活を実践しています。
また、体質的に動物性の食品が身体に合わないという人たちもいます。
動物性の食品の摂取を控えるようにしたことで、体調が良くなったという人も多いことでしょう。
動物愛護
ヴィーガンになる理由のひとつとして動物愛護の観点もあります。
現代に生きる私たちはより豊かな暮らしを求めてきた結果、行き過ぎた行為をしてしまっている面があります。
特に畜産、食肉の現場では生産と消費の現場が離れすぎていて、消費者は食肉や加工食品が数日前までには生きていた動物であったことを忘れてしまいがちになり、命をいただくということを感じられる環境ではなくなっています。
ヴィーガンである人たちは「できるかぎり動物を搾取したくない」という考えを持っています。
有名なところであげると、「フードインク」というドキュメンタリー映画はご存知でしょうか。
「フードインク」は2008年にアメリカで製作されたドキュメンタリー映画で、アメリカの食品生産現場の裏側に迫りその真実が伝えられたものになります。
例えば、牛肉を生産するために加工工場に運び込まれた牛が高速のラインに乗せられて、凄いスピードで処理されて肉になっていきます。まさに家畜が「工業化」されているのです。そこには命の重みの欠片も感じることができません。
この「フードインク」は動画配信サービスのU-Nextで視聴することができるので気になる方は一度観てみるといいでしょう。
環境問題
畜産による環境問題への影響を考慮してヴィーガンになる人たちもいます。
畜産と食肉産業は気候変動においてかなり大きな負の影響を与えてしまっています。
地球の気候変動を進める温室効果ガスの排出で全体のおよそ15%は畜産によって出されているものだと言われています。
また森林破壊の原因のおよそ80%が畜産によるものとも言われるほどで、森林破壊が最も進むアマゾン熱帯林の破壊のその大半が牛を育てるための牧草地または飼料となる大豆の生産をするために行われているものです。
ヴィーガンとは? まとめ
ヴィーガンとは完全菜食主義をとる人たち、またはそのスタイルを指します。
今後どれくらい変化していくかはまだ定かではありませんが、しかし確実に食肉は減っていく方向に向かいます。
ヴィーガンの人口は世界中でますます増えていくでしょうし、ヴィーガンとはならなくても自然とお肉を少しずつ減らしていく人たち、また環境問題への懸念が広まり意識的にお肉を減らしてフレキシタリアンとなっていく人たちはたくさん出てくることでしょう。
あなたも少しだけ意識して取り入れていってみてはいかがでしょうか。
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