【危険物質⁉】「除草剤ラウンドアップ」について調べてみました
- 2021.08.21
- 雑記

農薬「ラウンドアップ」のことについてです。
日本で除草剤として広く使われている「ラウンドアップ」。
ホームセンターに行くと、どこでもずらりと商品が並べられているのを見ることができますし、
100円ショップでも売られているもので、日本にいればどこででも買うことができるものです。
農業用で農家さんが使うだけでなく、家庭でも幅広く使われています。
先日から自然栽培で農業をされている農家さんのところに来てお手伝いさせてもらっているのですが、農家さんがこんな話をしてくれました。
除草剤のラウンドアップがとても危険なものであるというのです。
ベトナム戦争でアメリカ軍が散布した枯葉剤と同じ成分が使われていて、
とても危険なものであるらしいというのです。
海外ではラウンドアップの使用が制限されていたり禁止されている国もあり、
これだけ大量に使っているのは日本だけであるとも話されていました。
また、詳しくは覚えていないのですが、ベトナム戦争で枯葉剤を浴びた人たちへの健康被害であるとか、
遺伝子組み換え作物がどうたらとか、ラウンドアップが危険である理由もお話してくれました。
すいません覚えていなくて…….という感じですが。
この話を聞いて、私は「ラウンドアップって危険じゃん⁉」
「こんな危ないものを日本ではふつうに使っているの?」と思い、
除草剤はラウンドアップは悪者であるというような考えを持ちました。
そこで、ラウンドアップの危険性について皆さんに発信しようと思い、
ネット上でラウンドアップについて少し調べたのですが、
ラウンドアップが危険といわれているのは憶測で、本当は安全であるという記事や情報を目にすることになりました。
これをうけて、私は「本当のところはどっちなの⁉」となり、
ラウンドアップというものをよく知る前から危険なものであると決めつけているなと感じましたし、
ラウンドアップを危険なものとして皆さんに発信することがためらわれました。
ネットでは正確といえない情報もたくさん載っていますし、
常識であるような明確な事実が出ているものであればいいですが、
事実や証拠があったとしても人によってそれらに対する捉え方や解釈の仕方、価値観で変わってくるわけで、明白な科学的根拠がない場合、間違った情報や知識を発信してしまうことになるなとも感じました。
どちらが正しいのかはっきりとしていない事柄であり、捉え方は人それぞれであると思うのです。
なので、今回はラウンドアップやグリホサートがどんなものであるのか、なぜ危険だと言われているのか、そして私はどう感じているのかについて軽く皆さんにお伝えできたらいいなと思っています。
前置きが長くなってしましましたが、ラウンドアップが危険と言われる理由について書いていきます。
「ラウンドアップ」の主成分が「グリホサート」という成分です。
このグリホサートが危険と言われる理由としてひとつ挙げられるのが、発がん性があるとされているということです。2015年に国際がん研究機関(IARC)によってグリホサートは「おそらく発がん性がある」グループの2Aに分類されました。
国際がん研究機関による発がん性の分類 | |
グループ1 | 発がん性がある |
グループ2 | おそらく発がん性がある |
グループ3 | 発がん性がある可能性がある |
グループ4 | 発がん性について分類できない |
グループ5 | 発がん性がない |
さらに、2018年にはアメリカで末期がん患者が「がんになったの原因は除草剤ラウンドアップによるものだ」といい訴え、モンサント社に損害賠償を求めるという裁判が行われました。この裁判において原告の訴えが認められることになり、モンサント社に損害賠償金の支払いが命じられることになりました。この例をはじめとして、アメリカでは同様の訴訟が増えているといいます。
また発がん性だけでなく、生殖や出産への影響があるとされる研究結果も出されていたりします。
しかし、その一方グリホサートは毒性がなく、発がん性はないとする報告も出されています
内閣府食品安全委員会によると、「グリホサートは神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められなかった」として、日本では国がラウンドアップの有効成分であるグリホサートには発がん性がないことを認めています。
除草剤ラウンドアップを使用することで、防護服やマスクを着用していなければ、それを浴びることになってしまいます。除草剤を浴びることで、グリホサートが体内に取り込まれます。また、散布された除草剤が土に浸み込んで地下水に染み込む、雨水とともに河川に流れ込むことで、地下水や河川の水の汚染につながり、飲み水を通して体内に取り込まれることも考えられます。
グリホサートを体内に取り込む要因は、除草剤の直接の使用だけではありません。
食べ物を通じても、私たちはグリホサートを取り込んでしまっているのです。
「遺伝子組み換え作物」についてはご存知ですか?
アメリカでは遺伝子組み換えの技術によって生産されるトウモロコシや大豆が増えています。
作物の遺伝子を組み換えることで「除草剤耐性」や「害虫抵抗性」などの性質を付与します。
そうして、除草剤耐性を持った作物の畑に除草剤を散布すると、雑草だけが枯れることになり、遺伝子組み換えされた作物は除草剤を浴びても枯れずに生き残ります。
そして、日本はこうして栽培された遺伝子組換え作物を世界でも有数に消費している国なのです。
遺伝子組み換え作物の栽培が盛んなアメリカからトウモロコシや大豆などを大量に輸入して、食用油や家畜の飼料として使用しているのです。
そうして、飼料を食べて育てられた畜産物を私たちは食べているのです。
また、アメリカでは収穫をしやすくするため、収穫直前に作物を枯らして乾燥させる除草剤の散布が認められています。これはプレハーベスト農薬というのですが、小麦は特にプレハーベスト農薬の散布が増えています。残留農薬検査では、アメリカ産の輸入小麦を使用した市販の小麦製粉食品から、高い検出率でグリホサートが検出されています。
このようにして、私たちは残留農薬という形で食品を通じてグリホサートを体内に取り込んでいるのです。
しかしそうは言ったものの、取り込んでいるグリホサートの量はごく微小であり、健康への害はないとされています。パン1㎏当たりから検出されるグリホサートの数値は0.1mg〜1.1mgという値であるそうです。これに対して、日本の内閣府食品安全委員会が定めているグリホサートの一日摂取許容量は体重1kg当たり1mgとしています。これはつまり、体重50kgの人が1日に50kgのパンを毎日食べ続けることで、許容量を超えるグリホサートを摂取することになるというわけで、非現実的な量になります。こうした例えからも考えられるように残留農薬によるグリホサートの危険性はあまり考えなくてもよいと言えるでしょう。
「世の中の全てのものは毒であり、毒になるのは量で決まる」とはよく言われることですが、
このグリホサートについても、まさにそうだと思います。
今の世界の食品添加物や化学物質があふれている世の中では、例えばグリホサートなど、特定の物質に関して過敏になり、摂取を控えるよう気をつけていても、他の場面で私たちは日常から様々な化学物質や人工物を体内に取り込んでいるともいえます。
しかし、自然のものでない本来人間が摂ることがない化学物質であるわけですから安全な見解が出されていたとしても、人によって耐性は違いますし、完全に安全であるとは言えないとも思います。まだまだわかっていない事実や新たに発見される事実もあり、通説が変わることもあるかもしれません。
そういうわけで、やはりこれについては、それぞれ個人の考え方次第であるかなと思います。
しかし、これも情報を知っていなければ自らの意志を選択できないわけですから、知識として幅広く知っておくべきことなのだと思います。身の回りにある化学物質、食品に含まれている人口添加物はこれまで人間が摂取することのないものであったもので、わずかでも健康に悪影響を与える危険な物質である可能性があるのですから。
この記事を通して皆さんが除草剤や農薬の安全性について知ってくれるきっかけになったり、興味、関心を持つようになってくれたらうれしく思います。今後人口添加物や化学物質のことについて詳しい記事を書けたらなと思っていますし、今回はうまくまとめることができなかったですが、また改めてこの辺のことを書こうと思っていますのでよろしくお願いします。
参考文献
農薬評価書グリホサート 食品安全委員会 2016年 https://www.env.go.jp/council/10dojo/y104-60/ref01.pdf
ラウンドアップの現状説明会 日産化学株式会社 2020年 https://www.nissanchem.co.jp/news_release/news/n2020_01_23.pdf
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